[(土地活用)駐車場経営]
好条件で土地が手当できても利用してくれる人がいなければ売り上げは上がりません。ではどのような場所が良いのでしょうか。
利用者獲得のためのマーケティングポイントです。

第1に「立地」

やはり立地は最重要ポイントです。

  • 商店街、駅近くのような人が集まるところ
  • 人口密度がなるべく高いところ
  • 路上駐車が難しいところ(道幅が狭いなど)
  • 競合となる近隣にコインパークがないところ
  • 半径50メートル以内に30〜40戸のマンションが数棟ある密集地

商店街と駅前近くが一等地

通り(道や車)が多く出入りしやすい場所が良いので、商店街と駅前近くがおすすめになります。しかし、先に経営してるライバルがいて後発になり、さらに一人でやって行くと考えるとあまり入り込みにくいのですが方法はあります。端的に言えば「月極の2倍の賃料で駐車場を借ります」と言えば貸りられます。しかし、当然2倍で借りて果たしてプラスの収支になるのかという問題がでてきます。

住宅地域・工場地域も好立地

住宅地

人が集まる場所が基本的に理想ですが、なかなかそういう場所に入り込めないという状況になる場合があります。そこで、「コインパーキング経営が流行るのはどこか」と考えてみると、住宅地でも流行ります。
この住宅地というのは、昔でいう第一種低層ではなく、住居地域のことです。(戸建がる30戸〜50戸マンションが2つ・3つある地域)
住宅地内で近隣(半径約50メートル)に賃貸または分譲マンションで、普通の規模、約30戸くらいのマンションが2つか3つ建っている所というあたりで目見当をつけます。50メートル以内にコインパーキングがなければ100メートル歩くだろうけど、競合他社のコインパーキングがあれば100メートル先までは歩かないと思います。したがってマックスで半径100メートルと予測できます。

工場地域

この地域には工場で働いている従業員が多くいます。コインパーキングの値段を下げることで、その従業員たちが通勤に利用してくれます。
工場は駅近くにはないので、公共の交通方法で通勤するなら、自宅から工場の最寄駅まで電車で来て、そこからバスに乗り換える経路になりますが、工場付近に駐車場があれば自宅から最寄駅まで身内の人に送り迎えしてもらうことも電車〜バスを乗り換えることもなくてすみます。
工場に従業員用の駐車場があるのではないか?と思われがちですが、その敷地が広ければ十分に用意できるだろうけど実際はあまりないようです。1日500円程度で駐車できれば通勤手当で収まります。

人口密度が高いところ

先に”人口密度の高いところ”という内容をあげましたが、目見当であって具体的な数字は調べてません。
この目見当はどういうものなのかというと、第1種低層地域のように隣家と10メートル距離があるようなところはコインパーク立地としてふさわしくない可能性が高いです。もっと距離の近い、窓を開けると隣の壁というくらいに密集しているところが妥当です。半径50メートル前後・マックス半径100メートルに賃貸・分譲マンションが2〜3棟あるかという見方をします。
コインパークに適した場所

  • 駅前・商店街近くがベスト
  • 住宅地・工場地域も利用度が高め

第2に「地形・状況」

コインパーキング利用で重要なことは、出入口にスペース(余裕)があって駐車するのにスムーズに手間取らないということです。何回も切り返さないと駐車できない駐車場は、運転初心者や女性には特に避けられます。
さらに、一般車両の進入が禁止されている道路や歩行者専用道路に面している駐車場の場合、利用者が減るので避けた方が良いでしょう。
また地面はアスファルト・コンクリートで綺麗に舗装されていることが望ましいです。

敷地の条件

  • <1車室>2.5メートル×5メートル×5台=62.5平方メートル
  • <車路>5メートル
  • 舗装してあること
  • 駐車場の出入り口近くが余裕を持って確保できること・出入りしやすいこと

第3に「賃料」

賃料は安い方がもちろん人気ですが、基本的に近隣の月極駐車料金を参考にします。流行ると思えばその料金以上の金額で借りるケースもあり、流行らない・厳しいと思えば値段下げ交渉もします。

案件をどのように開拓していくか

開拓ですが、先に述べた立地・地形・状況を念頭に、合う駐車場にアプローチをかけていきましょう。
大手の業者は登記簿謄本を参考に土地オーナーに直接交渉しているようですが、そこまでする必要はありません。その駐車場には基本的に連絡先が提示してあります。そこに「コインパーキングとして約5台分貸してもらえませんか」と相談しに行きます。根気よく継続していけば良い反応をしてもらえる場合があります。それ以外に、不動産会社に相談する手もあります。根気強く繰り返しアプローチすることが成功の元になります。
「話聞かせてください」となった場合、それなりの提案書が必要となりますので、先に雛形をつくっておくと話もスムーズにいきます。(配置図・借受条件・契約書の雛形、会社概要・事業実績をまとめた借受提案書など)